moving days | 写真と色々

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moving days

誰もが経験していながら、あまり記録に残してこられなかった「引っ越し」。
2016年。友人の引っ越しを機に、最初はもう二度と戻ってこれない家の写真を残しておきたいと思ったのがきっかけで撮り始めました。いつしかそこには目には見えない心の揺らぎ、変わりゆく街の風景、今しかない、ありのままの物語が溢れてきました。

そんな人生の節目でもある刹那的な時間を、被写体に寄り添いながら過ごした日々。

『東京R不動産』『OURS. Karigurashi magazine』など、住まいの写真を多数手がけてきた写真家・平野愛が見つめた6つの引っ越し。約300ページにまとめた私家版写真集です。

 
―― 家中が素っ裸になっていくような日々。心はざわつき、ものは乱れ、そしてまた整っていく。
離れていくもの、残っていくもの、揺れ動きながら浮かび上がり続ける暮らしの生身。
なぜだろう。わたしはそんな風景が愛おしい。
(p.281「引っ越し写真」より)
 

―― 英語圏では引っ越しにあたる独立した単語は見当たらず、シンプルに“moving house”と言い表すようだ。それにならって「引っ越し写真」を英訳するならば、“moving photography”または“moving picture”とでもなるのだろうか。後者は「映画」も同時に意味する単語だ。いくつもの引っ越しを記録した本書が映像的でもあるのは、そこに映画のような視点の切り替えがいくつもあり、引っ越しにまつわる情緒の動きが、短いながらも継続した時間を伴うからだろう。いくつかの連続する写真で構成された短編映画が数本。これまでにないコンセプトの写真集だ。
(ケトル VOL.42 April,2018 / P.117 堀部篤史 評より)
 

DETAIL
著:平野愛
装丁:納谷衣美
寄稿:堀部篤史
発行:写真と色々
協力:岡崎麗
   新地沙由梨
   松村倫也
   堀部篤史・美奈子(誠光社)
   中村佳太・まゆみ(大山崎コーヒーロースターズ)
   助口優衣

2018年4月1日 初版500部刊行
286P/148㎜×202㎜/ソフトカバー
¥3,500+tax

取り扱い店 ※全店販売終了
誠光社(京都)※閲覧のみ可能
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